私の仕事探し経験談についてお話しします。ファームジョブ終了後、どうしても日本人が少ない環境に行きたかったため、大きな都市は選択肢にはありませんでした。その中で、ファームで出会った人に教えてもらって興味をもったのが、「バイロンベイ」でした。バイロンベイは、ゴールドコーストから南に1時間30分程度行くとある小さな町です。サーフィンで有名で、比較的日本人も少なく海がとってもきれいで本当に素敵な町でした。
バイロンベイの魅力は別記事で>>>バイロンベイの魅力
小さい町を選んだということは、仕事探しもぐっと難しくなります。
バイト経験、ゼロな私
実は私にはバイト経験が全くありませんでした。オーストラリアで仕事を探すのに一番必要だと感じたのは、『経験』です。GUMTREEなどに載っている募集条件を見ると必ず、「シェフの経験2年以上」「5つ星ホテルでの経験4年以上」など経験の有無が書いてあります。私はネットで更新される情報を毎日確認し仕事探しをしていましたが、自分が何にも当てはまらずどうやって仕事を探していいか悩んでいました。
自分の意地
もう一つ自分で決めていたことは、日本食レストランは選ばない!ということでした。せっかく日本人のいないところで生活したいと思ったのに、日本食レストランで働いたらバイロンベイに来た意味がないと思いました。だからターゲットはローカルのお店のみにしていました。
最初の1か月ほどは、「いつか仕事見つかるだろう。」と気楽に考えてネットで仕事を探していましたが、一か月経った後、自分の状況が一歩も前進しないことに気づきました。ネットで見つけた求人に連絡をしても返信がほとんど返ってきませんでした。このままでは、お金も無くなるしどうしたらいいかわからない。ずっと家にいるにもかかわらず、周りのシェアメイトたちが楽しく生活している和にも入れなかったので、部屋にこもる生活を送っていました。
シャイな私を変えるきっかけ
自分の情けなさを痛感し、「このままではだめだ!」と思い、自分の足で町を回ることにしました。1時間ほどあれば町を回りきれるような小さな町だったので、ひたすら歩き回りどのような種類のお店があるかをまずは確認しました。一番多いのがカフェで、次にアパレル。どう考えてもアパレルで働ける気はしなかったので、ターゲットを飲食店に絞ることにしました。
わたしはThe 日本人でとってもシャイでしたが、意を決してレジュメ(履歴書)配りをすることにしました。まずはレジュメを新しく作りなおしました。経験がないと全く見向きもしてくれないので、思い切って嘘の履歴を書きました。そうしないと絶対に仕事みつからない、まずレジュメも受け取ってくれないし、返信すらしてくれないと1か月の経験で明確だったからです。でも、仕事を始めたらどうにか仕事をこなせる自信はありました。嘘の内容は、キッチンハンドの経験が2年間あると書きました。家では毎日のように料理をしているし、包丁の使い方にも自信がありました。オーストラリアの料理がどんなものか知らないけど、「経験あるんでしょ?」と聞かれたら、「日本料理の経験はあるよ!」と言い張るつもりでした。
レジュメの作り方を見てレジュメを作るのもいいけど、それでは他の人と比べられたときに見てもらえません。だから私は顔を覚えてもらうためにレジュメに写真を入れ、30部ほどカラーコピーしました。
レジュメ配りスタート
レジュメをコピーした図書館を出て目に入ったカフェに入り、レジュメをスタッフに渡しました。「今、人募集してない?」というと、簡単に断られました。観光地というのもあってたくさんの人たちが仕事を探しているため、毎日のように代わる代わるレジュメを受け取るのに慣れているようでした。あきらめず、次のレストランに行くと同様に、「今募集してない」とレジュメすら受け取ってくれません。態度も最悪でした。レジュメを持っていて、客ではないとわかるとそっけない態度で「いらない」と断られ続けました。一日5件ほど回っただけで、私の心はぽっきりおられました。もちろんレジュメを受け取ってくれた数少ないカフェからも何の連絡もありませんでした。その日の夜は、人の冷たい態度に傷つき悲しくなりましたが、泣いて心を入れ替え、次の日もあきらめずにレジュメ配りをしました。だって、ここで止まっても先が見えないから!自分が見つけられただけのカフェには配りきり、前の日と同様精神的にやられました。毎日これの繰り返しです。
奇跡的に返信が来た!
以前と同様、ネットの最新情報も確認し続けていました。すると2日前ほどにレジュメを渡したレストランが求人を出していました。しかし、資格をもったシェフの募集でした。わたしはシェフの資格はないですが勇気を出して、その募集しているレストランにメールを送ってみました。「2日前にレジュメを渡したshiika です。募集しているのはシェフと書いてありますが、キッチンハンドは募集していないでしょうか?返信待ってます」すると返信が返ってきました。「今回は残念ながらキッチンハンドは募集してないです。でももしよかったらクリーニングの仕事に空きがあるからしてみませんか?」というメールでした。本当にうれしくって、仕事がもらえるならなんでも良い!と思っていたので、「したいです!」と返信をし、メールをくれた方に会うことになりました。指定された場所に行くと、その方に会い面接をしました。固いことを聞かれるわけではなく、どんな経験あるの?とかあとどのくらいビザの期限あるの?ぐらいでした。ホテルで働いた経験はあるかと聞かれ、正直に「無い」と答えました。ベットメイキングなんてしたことないので、できる自信がなかったからです。それでも、その方は、「わかった。明日からクリーニングあるから、あなたを見て決めるわ。」と言われました。仕事を探し始めてから約2か月経って、やっと仕事を見つけることができました。本当に本当に長かった。。。
レストランで出会った仲間たち
もうどうしようもない状況になったら、自分はこれだけ強くなれるんだと感じました。こんなこともちろん日本でしたことなんてありません。ワーキングホリデーが終わった今でも、あのとき頑張ってよかった!と思います。
クリーニングの仕事内容とその後はまた別の記事で!
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